住居内の空気汚染によって起こるシックハウス症候群。その対策として法律が改正されましたが、その中に「天井裏の措置」という記載があります。これは一体どんな意味なのでしょうか?
★ 特集記事【結露対策】
「置くだけ」最新のシックハウス対策とは?(特許も取得)
シックハウス症候群について
シックハウス症候群というのは、一言で言えば建材に含まれる化学物質によって引き起こされる健康障害の事を指します。
この背景には、近年の高気密・高断熱化が進んだことや新素材・新建材が誕生したことによって使われる化学物質の種類が増えたことがあります。
目の痛みや頭痛、肌荒れや咳、不整脈や下痢まで発症させてしまう事もある上に、その原因物質は人によって異なるため原因を特定する事が難しいとされています。
原因物質として言われているものは13種類ほどあります。この原因物質は防腐剤や接着剤、塗料や断熱材など現代の建築には欠かせないものに含まれているため、完全に取り除くことは難しいとされています。
原因物質のなかでも有名なものは、ホルムアルデヒドと呼ばれているものです。他にも、ダニやハウスダスト、煙やカビなど身近に存在するものもシックハウス症候群の原因となると言われています。
建材というと家を建てるときに使うものとイメージしますが、カーテンやカーペットや家具などから化学物質が発生する事もあります。原因箇所が特定しづらいのがこのシックハウスの特徴なのです。
「天井裏の措置」の意味
このシックハウス症候群などをうけ、2003年に建築基準法が改正されました。内容はシックハウス症候群が起きないように空気をきれいに保つ措置を義務付けるものです。
その中に、「天井裏の措置」という項目があります。この意味は天井裏などに該当する箇所にはシックハウスの原因物質が少ない建材を使う、もしくは空気をきれいにするか分断するかの対策をする必要があるというものです。
先述したとおり、原因物質とされているホルムアルデヒドは建材に含まれている事が多いです。そこで、フォースターマークという様々な原因物質が含まれている量が少ない事を証明するマークが出来ました。
そのフォースターマークは星の数が多いほど原因物質の含有量が少ないことをしてしています。その星が最大の4つか3つの建材でないと屋根裏などに使用してはいけないとされています。
また、星が2つ以下の建材をやむなく使う場合には空気をきれいにする換気装置を付けるか、屋根裏などの空気と居住空間の空気を分断するように建てるかしなければいけない内容になっています。
「天井裏の措置」とありますが、この範囲は小屋裏、床裏、壁、物置、押し入れ、クローゼットの中、造作家具の中を指すので結構幅広くなっています。
つまり、天井裏などの見えない箇所に使う建材にかなりの制限が設けられたという事です。
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